平成が終わりつつある今、パンチラを考える(開放編)

  • 2018-12-28
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平成の世がもうすぐ終わろうとしています。といっても退位はもうちょっと先であって、何もこの年越で平成が終わるわけではないのですが。あまりに昭和が長かったこともあり、当初平成はそんなには続かないなんて声もありました。それでも30年ほど続いた平成の世。この年末年始を迎えるにあたってLibido-Laboは真面目に「パンチラ」について考えてみようと思います。

平成の世はパンチラという観点からすると「開放と抑制」の2つにまたがった時代だったのではないかと回顧しています。そしてその分岐点は30年の中でほぼ真ん中あたりだったのではないか。まずは「開放」について色々と触れていきたいと思います。この「開放」には3つの要素があって、それらが絶妙に絡み合ったことで平成の世は希にみる大パンチラ時代となりました。

開放の1つ目は「羞恥心」です。バブルの終盤は平成にさしかかっていたわけですが、当時小学生や中学生あるいは高校生男子はテレビから見えるパンツに股間を熱くしていました。お立ち台なる高台に上がり、センスのない扇子と腰を振り踊るボディコンでタイトミニ姿の若い女性たち。彼女らを下から覗いた痴態とも言える映像は世の浮かれ具合を感じ取るには十分過ぎる。

昭和の時代にもミニスカートが流行したことがあったようですが、おそらく当時もパンツが見えるか夢中になっていた男性はたくさんいたことでしょう。ただ当時は古い感性がまだ色濃く残っていた時代で、女性側も結果的に見えてしまうパンツは仕方ないにしてもわざわざ自分からあえてパンチラする感覚はなかったのではないか。しかし平成でそれは見事に壊れたわけです。

自らパンツを見せる若い女性たちの出現は数年後、別の形でもう1つの開放のきっかけとなりました。それはもちろん女子高生のことであり、彼女たちの「ミニスカート化」が2つ目の開放です。それまでも10代女子に欲情する男は一定割合でいたと想像されますが、多数派ではなかったように思います。彼女たちが持つ性の香りを広めたのはあの制服ミニスカートでした。

階段やエスカレーターでふと見上げた時に、彼女らの短いスカートが揺れ動いて際どいエリアが垣間見える。見えそうだけどそんなに見えないパンツ。しかしながらちょっとした吹上げがあるといとも簡単に見えてしまうパンツ。あのシーンを目の当たりにして、改めて10代女子の健康的でピチピチした大人の女性にはない魅力に気づいてしまった男性は少なくなかったと思う。

あだち充は『タッチ』でロングスカート姿でスリップと呼ばれる肌着を身につけた1980年代の高校生女子を描写していました。あの時代はそうそうパンツなんて見えなかったのではないか。しかしながら1990年代の中盤あたりから、彼女たちのスカートはそれまでに考えられないほど短くなり性の萌芽というか芳香のようなものを隠すことができなくなっていったのではないか。

ジュリアナ世代のバブリー女子たちとは別物ですが、 故意に見せてるのではないかと勘違いするだけの下地ができていたこともあり狂乱の時代に突入。彼女らのパンツは見てもいいもの、見て欲情してもいいものとみなす風潮が強まっていきました。援助交際という言葉が問題になり始めたのも同時期でしたが、高校生女子は女子高生となって完全にブランド化されていきました。

ポケベルからPHSへ。そしてケータイになり写メールが普及すると「盗撮」という言葉が生まれました。それによる「撮影の手軽さ」が最後の開放です。撮影するという行為はその機材も撮影姿もわかりやすかったのが、何か他のことをしてますよというカモフラージュをしながらパンチラを撮影する。パンツは見えるものからこっそり撮影するものに変わっていったのです。

技術革新は時としてこれまでの産業構造を変え、そして多数のアマチュアを生むことがあります。カメラがデジカメにとって代わられたわけですが、そのデジカメもスマホに駆逐されました。一部マニアとプロの世界だった盗撮の世界は素人で溢れかえり、安易な盗撮で捕まる学生やサラリーマンが急増。彼らは性癖として盗撮するのか、それとも単なる嗜好で盗撮するのか。

ここまでが開放に関するお話でした。1990年代半ばから2000年代の初頭まではまさに女子高生ブームのピークで、スカートの短さの割に生パン率が高いこともスケベ心を助長していました。しかしそのような夢の時代はそれほど長く続くことはなく、現代につながるもう1つの流れである「抑制」の足音に気づいた人は自分も含め当時ほとんどいなかったように思います。

後半では「抑制編」として年明けにでも続きを書こうと思います。

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