合法化される性産業

売春とか、要するに性欲にまつわることがあまり自由なのはケシカランというのが世界的な道徳の風潮で、道徳的に望ましくないから、性欲というのは汚らわしいから性産業も無くしていこうというのがまあ、教科書的には善とされてきたわけです。

ところが、売春というのは種々ある労働のうち地球で初めて生まれた職業だという説もあり、人間の道徳的観念というのは、それからおそらく数十万年くらい経っているであろう現代に至っても、結局の所この手の性欲というのを克服できていません。その意味で人間というのは全く変わっていません。後付けで作った法律というものは、人間の本能にマッチしていないのです。

汚らわしいからということで非合法化しても、そもそも無くならない、なくせないものですから非合法なまま存在し続ける為に、地下に潜っていきます。そこで、国がコントロールできないマーケットが生まれることになります。

そして、性産業に従事することでまともな生活を出来ている人達からこの手の仕事を取り上げたとして、彼らの食い扶持をどうするのかという点、どの国もロクな解決策を用意できていません。

そんななか、世界最大の人権保護団体「アムネスティ・インターナショナル」が、売春を合法化しようということを公的に発表して物議を醸しています。

Amune

 

 

私個人としては全く結構な話で、合法化した上でしっかりと国なりなんなりが管理すれば良いのです。その方が、ちゃんと税金も取れるし、そこで働く人達の福祉も担保できます。

Wikipediaなんかで各国の状況を見てみると、この売春の合法化というのは決して珍しいことじゃないということが分かります。

例えばオーストラリア

『売買春そのものは合法である。組織・施設・勧誘行為の規制は州により異なる。売春が合法化されている州では、一部上場している売春宿もある。合法化を推進したのがキャンベラの女性市長である。売春を違法にしたところで、貧しい人達がいる限り売春は無くならないし、「モラルを押し付けておきながら、福祉を充実させずに貧しい生活を甘受せよというのは金持ちの身勝手である」との反発もあり、合法化した。合法化したことで、売春に従事する女性達は社会保障を受けることができ、賃金を不当に踏み倒されることもなくなり、衛生管理も向上する。そういった点で、女性議員達の支持をうけたのが、合法化に成功した理由といわれる。』

汚らわしいから無くそう無くそう、認めませんということをず~っとやり続けてきて、結局無くせずにそれが反社会的団体の収益源になっているような現状よりは、合法化してしっかりと管理した方がまだマシということを、色々な国が気付き始めてるんですね。

50年くらい時間は掛かると思いますけど、おそらく世界はこの売春合法化という望ましい方向に向かうのだと思います。

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