ルールの存在とルールを守ることの意味

世の中には数多くのルールが存在します。それは法律という権威あるものから世には知られていないハウスルールまで様々です。だいぶ前に野球場で売り子さんからビールを買った時、善意でアメをあげようと思ったら極めて丁重に断られたことがありました。そんなにダメなことなのか、と思い気になったので理由を尋ねてみると「クビになるから」の一辺倒で詳細はわかりませんでした。

ちなみに正解は後日、その販売会社のホームページに記載されていたのをチェックして知りました。彼女は単にそのルールを忠実に守ったということに過ぎません。あまりに強く拒否されたので、単にキモいと思われてそういう対応になった側面もありそうで興味津々でした。そして正答を知る前の時点で何がマズかったのか考えた結果思いついたのが、次にあげる3つの可能性だったのです。

1.お客さんと過度に関係を持ってはいけない(トラブル防止)

2.商品以外に渡すものを持ち歩いてはいけない(物で釣っての販売行為禁止)

3.お客さんから現金以外に対価を受け取ってはいけない(過剰報酬の禁止)

ビールの味そのものは、メーカーによる好みやサーブの技術で美味しさが変わることはあり得るでしょう。ただ同カテゴリーのアルコール飲料という点でそう大差はない。それゆえに「誰から買うのか」ということに意味を持たせがちで、だからこそ若くてかわいい女の子を起用することで「立ち売り」というビジネスは成立している。そこには意外にも真面目で細かい決まり事があるのだ。

そんな彼女たちの給与は固定給もあるようですが、大きく稼ごうと思ったら歩合制を避けて通れません。結局はファンを増やし売れた者が勝つわけです。その点においてはアイドルやキャバクラや風俗と変わりません。稼ぐことを最優先に据えるなら、法律はともかく少々ルールを無視する場面も必要でしょう。はたして彼女はそれを理解した上で「ルールを守る」ことを優先したのかね?

人生経験の少ない若手にとって、そういう柔軟性を発揮するのは難しいことかも知れませんが。ただアメを貰う行為なんて自分の身を削ることなく獲得したファンであり、売り上げに繋がる兆候。こっそり貰っておいて本人の見えないところで捨てりゃいいのにとは思うのですが。実際に若い男性客とビールの売り子さんがSNS等でつながり、球場外で会っている話に比べたらだいぶマシ。

実はこれ、若い世代に見られる傾向の1つじゃないかと思っています。厳密なものだけでなく、グレーな要素が残るルールについても真面目に従うことを優先する。例えばデリヘル等における本番行為、メンズエステにおけるヌキ行為はルール上アウトが建前です。ただ客の本音とはそこにあるわけで、やるやらないかはともかくとしてリピーター獲得のためなら有効な手段の1つではある。

それにより失うものがあるのも事実なので奨励はしませんが、やるやらないで色んなものが変わってくるのは間違いない真実でもある。まあ単純に女の子個人の理由でやらないと言うとイメージが悪くなるので、お店に怒られるとか他の女の子にバレたらマズイとか運営側を悪者にしておく。そういった定番の断り文句の一環なのかなと。

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