透けブラとキャミソール

薄着の季節になりました。女子高生も就活中の女子大生もブラウス姿で街を闊歩するようになっていますが、もう何年も前からブラが透けるというのは確率的にありえなくなっています。透けるのはキャミ、そうキャミソール。少し昔の話を思い出せば、透けブラの大半は背中からのカットとはいえ時にはフロント透けもありました。色だけとっても白やピンクや水色に黄色、時には黒など色とりどりの花がブラウスの奥に咲いていました。

そんなお花畑を歩いたのも過去のものとなりつつあるわけです。多少は地域差もあるんでしょうが、やはりキャミソール着用が定着したことと無縁ではないと思われます。青春時代が非キャミだった世代を生きた人から見れば、今の世の中は何てつまらない時代になったんだと思う人もいるでしょう。しかし、かつてキャミソールと同じ役割を果たしていた肌着が存在しました。それはシュミーズとか、スリップとか呼ばれるものたちです。

これは最近のものなのでだいぶオシャレなデザインのやつだと思われます。ただ私の記憶の片隅にあるのはもっと昭和の雰囲気が漂うものであり、お世辞にもカッコイイ下着ではなかった印象があります。元々は結婚式やパーティーなどでドレスを着る際にインナーとして着用するためのものであって、裾丈がもっと長かったイメージがありますが、女性の服装の変化(ミニスカート化)もあって長いのはあまり見かけなくなりました。

シュミーズ等々が便利なのに支持されなくなった理由の1つが、そのデザイン性にあると言われています。薄着の季節に肌の無用な露出を抑制できるとはいえ、あまりにダサいことで次第に若い女性たちから敬遠されるように。つまりシュミーズが忘れられキャミソールが普及するまでの間、世の若い女性たちはブラが透けるのを承知の上で薄着に臨んでいたことでしょう。確かにスリップやシュミーズ着てた同級生はいなかったなぁ。

夏服になると同級生の透けブラをこっそり楽しんでいた世代というのは、ちょうどその谷間の世代に当たるわけです。運がよかったんだな… なんてことを考えていたら、先日何年かぶりに女子高生の透けブラを立て続けに3件も目撃しました。洗濯・乾燥中でキャミがなかったのか、母親に「着なさい」と言われたのに反発したのかはわかりませんが見事な透けっぷりで、あまりに潔いその姿に久しぶりに清々しい気持ちになりました。

けっこう前にお茶のCMで広末涼子さんが「ブラジャーが透けるほど汗をかいた最後って…」というセリフを言ったことがありました。一部の視聴者から「不快」という指摘を受け、内容が差し替えになったんですよね確か。まあ、そもそも彼女そのものが不快であると思われているのも抗議の本音にはあったのでしょうけど(笑) 確かこの頃くらいからだよな、テレビのパンチラ規制も、キャミソールによる透けブラ防止の定着も。

パンチラも透けブラも奪われた今の高校生たちって、いったい何を楽しみに毎日生きてるんだろう?

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