メンズエステで働く理由の筆頭として挙がるのがお金であり、仮にお金以外の理由があるにしてもお金を上回ることはまずありえない。もし仮にボランティアで見知らぬおじさんの鼠径部を撫でる人がいるとしたら、それは変わり者以外の何者でもない。単日では浮き沈みがあるにしても、長期的に見れば稼げる金額はセラピストによって大きく変わってくる。本人の魅力や腕前、サービスの良し悪し等がその要因となる。
お店やシステムによって異なるが、大まかにいえば基本料金の50~70%そして指名料やオプションなら全てがセラピストの取り分となる。よってバック率が高くオプションが豊富なお店ほどセラピストが集まりやすいのは自明の理ではあるが、あまり過度だと客の負担が増すのでリピート率が下がりがち。逆に基本料金が低めでオプションがほとんどないお店は、客は安価で遊べるがセラピストは稼ぎにくく定着はしない。
このあたりの料金を絶妙なラインで設定しているお店ほど、集客と稼ぎやすさのバランスが取れて繁盛していくのである。お店側の取り分は経営者や運営者の収入、そして店舗の運営費に回る。一方でセラピスト側の取り分はどのように使われるのか。つまり何に使うお金を稼ぎたくてメンエスをやっているかという動機の部分と関わる。何に使われようが勝手だが、行き先を知っておくこともユーザーとして必要だろう。
この手の夜職は、比較的真面目なお金の理由とそうでもないお金の理由がある。ただし両者の境界線はそこまではっきりとしているわけでもない。真面目な例とされるのは学費(留学や資格を含む)や引っ越し(一人暮らしを始めたい)がよく挙がる。不真面目な例として代表的なのはホストや推しのメン地下に貢ぐとか。どっちとも言えないのが遊興費(旅行やアイドルのコンサート)のための費用といったところかと。
これはセラピストのX(旧Twitter)をチェックしていてもわかるし、個人的にLINEやりとりを始めるとなおさらよくわかることでもある。よく出る画像が夢の国での体験のことだったり、どっかの有名なお店のスイーツだったり。ああいつかの料金がこういう所に使われているのだなと。相手は友人なのかも知れないし恋人なのかも知れない。真面目な目的のためにお金を貯めていると言っていたのに遊ぶ余裕はあるわけで。
真面目な理由で始めたメンズエステも、短時間で大金が手に入ることを知ると不真面目な内容に浪費するようになることも珍しくない。労働かそうでないかの違いはあるにせよ、ギャンブルで勝って得たお金とそう大きく変わらないので手を離れやすいのかと。なくなったらまた勤務すれば稼げるし… というサイクルに陥るともはや終わり。お店側もそういう気質の女の子の方が扱いやすいし、そうなることを望んでいる。
当初の目的を果たせず延々と続けるセラピストも珍しくなく、言葉は悪いがお店に利用され続ける。自らの目的のためにお店を利用し、達成した瞬間に辞められるセラピストの方が圧倒的に少数派。こういうきっちりしたセラピストはシフトに穴もあけないし、ルールも守りがちなのでお店側としては手堅い存在になる。ただ客側全てがそこまできっちりしているタイプを望んでいるかと言われたら、そうでもないのだが。
一生懸命がんばってる感を出すことは一部オジサンに響き、気に入られリピーターになることも。そういうセラピストにハマる純粋な気持ちを持った客は太客になりやすく、大きなお金が動くのである。彼女らの実態も知らず貢いでいる姿はある意味で微笑ましい。ただしセラピストとして大当たりなのかと言えばそうでもなく、遊び慣れている客たちは頭も身体も少々緩いくらいの方が色々と楽しめることを知っている。
ギャンブルで勝ったお金の行き先をわかっている人ほど、セラピストたちは同じ穴の狢だなと思うわけですな。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。