健全店が勢いを増している意味

不定期で執筆し、最終局面を迎えている例の振り返る記事でも少し触れた話題について。2022年のメンズエステについては健全店が盛り返してきた印象があったものの、なぜあえてそっちなのか明確な理由がわからないままであった。通う客の印象としては「健全なお店≒つまらないお店」であり、楽しい展開になりにくいお店には客が来ないのでセラピストも定着しない。セラピストが定着しないお店は閑散としていく。

客は払った料金に見合った内容であるかを重視し、少々高額でも楽しめれば満足する。逆に高いお金を払ったのにつまらないと失望する。いずれにしても資金は無限ではなく、ごく一部の特殊な状況にある客でなければ高頻度でリピートしない。一方セラピストは勤務時間あたりの稼ぎを重視し、店はいかに店のファンになってくれるかだけを重視する。このあたりが永遠に嚙み合わないのがメンズエステの世界ではある。

こういう基本的構造はあまり変わっていないはずだが、それでも健全な場所には体験入店だの新人加入だのが相次いでいた。もちろん過激店にも新しい人材は増えているが、過激な内容だからというよりは稼げそうなお店だからというのが実情であろう。集客がよいお店、あるいは系列店セラピストを循環し新人を培養しているお店は今も新陳代謝しているように見える。では健全店に新人が集まっているのはなぜなのか。

メンズエステの仕事がどんなものかリスクを取らずに体験したいなら、究極的には集客力よりも施術内容というのはわかる。それに人気店でなくても客層がいいとか客単価が高いとかいった、セラピストに有益な要素があれば選ばれやすいのも事実。ただ知る限り新人がよく入る健全店は全くそういう感じでもない。集客に不満ならお店を変えればいいだけなので、慣れるまでの助走期間としては最適ということなのかね。

中にはそういうお店で何かを得ようとがんばるかなりの物好き客や、何か別の意図や目的があって健全さ満天のお店に通い続ける変わり者の客もいる。ゆえに健全店は潰れにくいのだ。それこそ過激さがないのに客単価が高く客層がよく集客もいいお店、というのはセラピストの理想であり本音でもある。誰しも好き好んで過激行為をしたくはない。ただそんなお店は存在しないので、何かしら妥協する必要があるわけで。

昔も今も全てのセラピストが店舗情報を豊富に持っているわけではない。ただ確実に言えるのは前より情報を得やすくなっているということ。ネットの掲示板レベルを見たりスカウト経由で情報提供を受けたりと、セラピストのリテラシーは向上している。さすがにバック率とかそういう細かい話は置いといても、内容が過激とか客層が悪いくらいのイメージはつけやすい。そういうお店は入店の選択肢からは外れている。

少し前まで存在していたような、場違いの過激店に業界未経験の若い女の子が入店して… という展開は以前ほどに見られなくなってくると思われる。過激で人気なお店ほど、いくら若くても未経験の新人に手取り足取り1から教えるのは面倒に思うらしい。少々年増でも即戦力を採用したがるので、ますますフレッシュさが消えていく。過激店が澱んだ雰囲気に感じるのはそういうことなのだ。目新しさみたいなものがない。

また業界経験者、とりわけそこそこ過激店に在籍していたセラピストがあえての健全店へ。というのは競争過多からの脱却が理由と思われる。基本的に人気店は勤務の時点で優劣が設けられ、客の取れないセラピストや実績が未知数のセラピストは勤務の優先順位が下がる。ゆえに勤務時に少々過激なことをしてでも実績を残さないと、次回勤務が約束されない。そういうのに疲れて健全なお店に移籍というのもあるとか。

この流れは当面続くのかどうか、メンズエステ好きは少し注視しておくといいかも。

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